建物を形どる強固な構造材
新築したばかりでは、さほど差が出にくいのが構造材です。
木造建物の構造材には、「集成材」「KD材(乾燥材)」「グリーン材」などがあり、「集成材」はラミナと呼ばれる乾燥した小片木を積層した寸法安定性が高く、せん断力に強い材料です。
「KD材(乾燥材)」は、一本の木から製材して乾燥させた木材のことをいいます。寸法安定性にはすぐれていますが、建物を建ててから割れやネジレが生じることもあります。「グリーン材」は、一本の木を製材した木材のことをいいます。十分な乾燥をさせていませんので、価格は安いのですが、新築後にKD材以上に割れやネジレが生じやすくなります。
一概にどの木材が良いとは言い切れませんが、使用する箇所によって使い分けして強度・耐久性・コストを考えることがベストです。
※《明日家デザイン工房》では木造の建物を専門に設計しています。RC造や鉄骨造で新築をご希望の方は恐れ入りますが他の設計事務所やプレハブメーカーでご検討ください。
■ホワイトウッド集成材
白身が美しく、比較的安価なため多くは柱として用います。建物のコーナー部には120mm角を使用。
■ベイヒバ集成材
シロアリを寄せ付けない成分があり、抗菌効果も高く、しかも他の樹種よりも硬いので主に土台に用います。
■レッドウッド集成材
せん断に強い抵抗力がある粘りが強い樹種で、梁や桁などの加重がかかりやすい箇所に使用します。
■ベイマツKD材
レッドウッド同様に粘りが強い樹種で、床下の大引や小屋組みの母屋・隅木・谷木・小屋束などに使用します。
■注入土台
ツガに薬剤を注入した材料。概ね5年ごとに防蟻処理が必要になるので、弊社ではおススメしておりません。
■構造用面材
外周部全体に張り、建物の耐力を向上させる構造用パーティクルボード。壁倍率2.9倍の優れものです。
強固な建物にする建築金物/副資材
どんなに強固な構造材を選択しても、構造材をつなぎ止める強固な構造金物が無ければ地震や強風などの自然災害から建物を守ることはできません。構造金物を構造材と共にバランスよく配置することで、安心してお住まいいただける耐震性・耐久性の高い建物が完成します。
■鋼製束
910mm以内に配置される縁の下の力持ち。大引の下に設置され、1階の床加重を基礎と共に支えています。
■土台緊結ナット
土台と基礎を固定するために用いる金物。土台に埋め込まれ、座面もフラットなので剛床工法に最適です。
■ホールダウン金物
基礎と柱を緊結するための重要な金物。引張耐力計算により、使用するサイズが異なります。
■かど金物(柱頭・柱脚用)
柱と土台、柱と梁・桁との接合に用いる金物。ロングビスで合板上からでも十分な強度を発揮します。
■羽子板ボルト
柱と梁などの横架材、直行方向に交わる梁などの横架材と横架材の接合に用いる金物です。
■筋交い金物
柱間に斜めに配置される筋交いの上下を柱に固定するための金物。写真は床合板用タイプの筋交い金物です。
■火打ち金物
小屋組みなどの横架材隅角部に使用する金物。勾配天井や吹抜けの箇所には木製火打ち材を使用します。
■基礎パッキン
基礎と土台の間に設置され、通気の取れるものと浴室や土間廻りに使用する気密タイプがあります。